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珍しい仕事をテーマにした漫画
ここでは、なかなか知る機会のない珍しい仕事や、漫画で取り上げられることの少ない職業をテーマにした漫画を紹介します。
国宝の修理装溝師をはじめ、化粧師や天気予報士、野菜の仲卸など、ここで紹介する仕事の種類はさまざま。「こんな職業があるんだ!」と、新しい発見を楽しめる漫画ばかりです。
掛け軸や手紙を修復する『国宝のお医者さん』
“国宝修理装溝師”の「五條武士」が、重要な文化財をはじめ、個人の掛け軸や手紙なども修理していくお話です。
五條が修理のために筆や刷毛のほか、注射器やメスなどの道具も準備する様子は、さながら医者。
海水に浸かった本や手紙をフリーズドライ(濡れた紙を乾燥状態にする)させて元の姿に近づける、といったようにあらゆる手段を用いて修復していく様子に、ワクワクすること間違いなし。
野菜の流通を担う仕事『八百森のエリー』
青果の仲卸業をテーマにした漫画です。流通のプロである仲卸は、農家さんの作った野菜や果物を販売店に届けるのが仕事。
主人公のエリー(男です)は、バイヤーさんとの取引や、農家さんのお手伝いをしていくなかで、流通・野菜について多くのことを学びます。
バイヤーに無茶難題を振られても、要望を満たそうとする仲卸のプロ意識。かっこいいです。
仲卸とバイヤーの火花散る交渉も面白いです。
3巻の「朝獲りとうもろこし」の回では、価格100円以下に抑えたいバイヤーの谷と、100円以下で売る代わりに本数を増やしたい仲卸側のばちばちのバトルが展開されました。
魔法のような技術に見入る『女王の化粧師』
主人公は花街の化粧師をする15歳の少年「ダイ」。ひょんなことから癇癪持ちの女王候補「マリアージュ」の担当化粧師として働くことになります。
ダイの技術はまるで魔法のようです。そばかすを目立たなくしたり、客に殴られた女郎の顔のアザを見えなくしたりと、美しい手技の数々につい見入ってしまいます。
化粧に関する知識も本格的です。『蜜蝋の比率が多いので色づきがよくツヤが出る』、『濃淡の違うすみれ色と濃い赤紫で、上品さと老練さを演出させる』などなど。
災害の恐ろしさを知れる『BLUE MOMENT』
端正な顔立ちで人気の”雲王子”こと、気象予報士の「晴原柑九朗」が、的確な指示を出して、河川が氾濫する地域から住民を避難させたり、台風で土砂崩れの影響の強い地域を見抜き助手に避難を指示したりします。
気象予報士という仕事の一端を知れるのはもちろん、自然の恐ろしさや、それに伴う対策を知る必要性を学べます。
勧善懲悪な爆破劇も見所の『解体屋ゲン』
解体業者の「朝倉巌」が、汚水の流れる場所の地盤や、入院患者を薬漬けにしている病院などをガシガシ爆破していき、悪人どもを罰するという勧善懲悪なストーリー展開が見所な『解体屋ゲン』。
なかでも爆破シーンは見応えがあり、気分がスカッとします。ヒロインの縁談を止めるために爆破したり、高速道路で事故った車を爆破したりと、爆破のシチュエーションもさまざまで飽きません。
動物園の飼育員にスポットを当てた『BENJIE』
新人飼育員「加瀬タカトシ」が、札幌の動物園”ノースパークサッポロ”で動物の世話をするなかで成長していく物語。
タカトシはきつい仕事をいくつも任されます。自身が苦手な鳥の世話をはじめ、動物のエサになるヒヨコの処理、馬小屋のフン掃除、お腹ペコペコなワニの捕獲、etc……。
しかしなかなか仕事が辛くてうまくいかないからこそ、動物たちと心を通い合わせられるようになった瞬間は、間違いなく感動できると思います。